消費者庁 平成24年の調査 「葬儀事業者による葬儀費用」

葬儀事業者における葬儀費用に係る表示の適正化について
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/120203premiums_1.pdf


簡単に読める資料ですので、詳しくは上のPDFファイルをお読みください。
簡単に概略を述べると、


1 会員特典と言ってるけど、葬儀の際には、みんな会員になるので、特典もなにもないでしょ?

互助会などでよくあることですけど、「会員になるとなんとこの価格で!」と料金がだいぶ下がるように見せています。
しかし、互助会系のところって、そもそも非会員の人の葬儀自体ないでしょ?ということです。
そんな割高な葬儀をするくらいなら、他の葬儀社に頼みます。
というわけで、そもそもの「定価」というものは、あってないようなものだとの指摘です。


2 他社に比べて、当社はこんなに安い

これもよくありますね。
どうしてこんなに差が出るのかな?と思ったら、比較している対象が違うようです。
そりゃそうですよね、全国平均でいくらって出ているのに、そんなに何十万円も違いが出る方がかえって不自然です。

葬儀の支払いというものは、基本的には三階建てになっています。

A葬儀部門~ご遺体の処置や搬送、祭壇など

B食事や返礼品部門~通夜ふるまいや精進落とし、香典の返礼品など

C宗教者部門~お坊さんや神主さん、牧師さんへのお布施

これらの3つの費用をまとめて「葬儀費用」というのが、当たり前なのでしょうが、小ズルイ葬儀屋さんは、Aの葬儀部門だけを持ってきて、「うちの葬儀費用は、他社よりも安いですよ」と言っているということです。

確かに葬儀屋さんにとっての葬儀費用とは、自分の懐に入ってくるAだけです。ですから、ウソをついているわけではないのでしょうが、ちょっと不親切ですよね。
※Bは仕出し屋さんや返礼品の業者、Cは宗教者への葬儀費用ということです。

たいていデータで出てくる葬儀費用は、A・B・Cを含めて費用です。ですから、本来「うちの葬儀費用は…」というならば、「うち」もA~Cの費用をまとめたものを提示すべきなのです。

ただ、葬儀の規模によって、Bは全然違ってきますし、Cも同様に喪家それぞれなので、比較しようがないというのが現実でしょう。

というわけで、そもそも「他社と比べて…」という売り込み自体に無理があるので、まず料金云をアピールしてくる葬儀社は、ちょっと眉に唾付けてかかった方がいいということかもしれませんね。

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