東日本と西日本で「遺骨」は違うか?
一見するとまるきりアホな質問ですが、「遺骨」ひとつとってもなかなかどうして奥は深いものです。
まず、東と西での大きな特長として、遺体を焼いた後の骨、いわゆる「焼骨」の拾い方が違います。
東日本では、基本的に全骨を拾い上げます。
西日本では、基本的に一部を拾います。
まず、自分たちの地域の骨の拾い方が当たり前だと考えているので、この一点だけで「遺骨」や「焼骨」にかんする話題に食い違いが出てきたりします。
そもそも、西日本の人は、収骨は一部で、東日本の人は収骨は全部、という固定観念があり、西日本の人は東の、東日本の人は西日本の慣習を知らないことが多いです。
どうして西と東とで収骨の違いがあるのかはわかりません。
ただ、違いはあるというのは厳然としているので、そのため「遺骨」の定義も違ってくるのです。
わかりやすいのは、東日本の「遺骨」=「焼骨」という図式でしょう。「遺骨」というのは焼いた骨。
しかし、西日本の場合は、「遺骨」=「収骨」という図式になります。「遺骨」というのは、焼いた骨のうちの拾い上げた分だけ、ということになります。
※正確には、東日本も「遺骨」=「収骨」ということですが。
西日本の場合は、収骨以外の焼いた骨は、遺骨とみなされず、火葬場で処分されます。
※収骨以外の焼いた骨を遺骨をみなせば、「遺骨遺棄罪」に問われてしまいます。ですから、収骨以外の焼いた骨は、「産業廃棄物」扱いになるそうです。
わたしは東の人間なので、焼骨を全部収骨しないことや、残りを処分してしまうということを知り、少しショックを受けました。しかし、今ではちょっとうらやましくもあります。
なぜなら、「遺骨」=「焼骨」という概念は、実にやっかいなものだからです。
「分骨しても大丈夫なのか?成仏できるのか?」
などという問いが、たまにあります。
これって、西日本の人にとってみれば、問題にも何にもならないことなんですけどね…
参照 セカンドステージ 分骨すると「魂が分裂する」というのは本当?
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